2027年問題:知っておきたい「安いエアコンが消える」背景

エアコン

近年、家庭用エアコン市場において「今までのように安い価格帯で購入できるモデルが、2027年あたりから急減するかもしれない」という情報が出ています。マンション管理・賃貸管理の視点からも、この動きは設備交換・入居者対応・長期修繕計画に影響を及ぼす可能性があります。
今回はその背景と、抑えておくべきポイントを整理します。

なぜ「安いエアコン」が消えるのか?

1.省エネ基準の引き上げ

経済産業省(METI)が、家庭用の壁掛けルームエアコンに対して2027年度(壁掛け形の場合)を目途に、現行よりも効率(APF:年間エネルギー消費効率)を大幅に向上させる新基準を定めています。
例えば、4.0 kW壁掛け形で「現在の基準 4.9 → 新基準 6.6」といった改善が公表されています。
このように基準が厳しくなるということは、従来の低価格・低機能モデルでは“合格できない”可能性が出てきます。

家庭用エアコンディショナーの新たな省エネ基準を策定しました (METI/経済産業省)
本日、家庭用エアコンディショナーについて、新たな基準エネルギー消費効率(省エネ基準)等を定めた告示を公布しました。

2.部材・設備コストの上昇および技術要件の増加

新基準を満たすためには、コンプレッサー・熱交換器・冷媒配管などの仕様変更、インバーター制御、低GWP(地球温暖化係数)冷媒の採用など、技術・部材コストが上がる傾向があります。実際に、2018年改正のフロン規制(フロン排出抑制法)などが、機器設計・冷媒選定に影響を与えています。
こうした基準を満たすためのコスト増は、価格競争力の低い“超安価モデル”を維持しにくくする一因です。

3.市場・販売構造の変化

消費者ニーズの変化(IoT家電・スマート家電/省エネ・環境対応等)にメーカーが応える形で、単機能・低価格モデルの投入が減少する可能性があります。
低価格な機種の絶対数が減るため、「安価なモデルを大量導入」という選択肢が今後縮まる可能性があります。

2027年問題に対して押さえておきたいポイント

エアコン交換のタイミング見直し

既存のエアコンが製造から10年を超えている場合、2027年基準以降の価格上昇を見据えて、「今のうちに交換するか」「しばらく延命利用するか」の判断を早めに行うと安心です。
タイミングを見誤ると、【エアコン本体・職人の工賃が高い】・【職人が忙しく実際に交換が可能なのが当面先】となったりする可能性があります。
10年以上使用している機器があるなら、次の夏・冬を前に計画的に見直す価値があります。

コストの見直し

低価格モデルが減ると、機器本体・設置・将来的なメンテナンスコストが上がる可能性があります。
「本体価格+光熱費削減効果+将来メンテナンス負担」を現状ついているエアコンと比較しておく必要があります。

2027年問題のエアコンに関するQ&A

Q1.【安いエアコン=まったく買えなくなる】のですか?

いいえ、「まったく無くなる」と断定はできません。あくまで新基準に合わせると現状の低価格モデルが“そのままの仕様・価格”で継続される可能性が低くなる、という見方です。
技術革新・コスト低減・新モデルの投入で“比較的手頃な価格”の機種が出る可能性もあります。

Q2.既に設置してある古いエアコンは使い続けられますか?

はい、設置済みの機器は法律上「今あるものを使えなくなる」というわけではありません。ただし、効率が低いため光熱費が高くなったり、将来修理・部品調達が困難になる可能性もあるため、交換の検討は早めにした方が安心です。

Q3.賃貸物件で新しくエアコンを導入する場合、どうすればいい?

2027年までに今ある安価なエアコンに取替てしまうという手段もありますが、「省エネ基準をクリアしたモデルを選定」あるいは「予算を少し上げて少し良い機種を選ぶ」ことを検討するという方法もあります。
内覧されるお客様はエアコンが製造から年数が10年以上経過していると、「エアコンが古く、使えても壊れたら困るので新しいのにできないか?」、「こんな昔の機種だと電気代や光熱費がかかるから契約するので交換できませんか?」と交渉してくる方が一定数います。
新しい環境に配慮したエアコンにすることで、【エアコン新品交換済み】や【光熱費削減】と打ち出せるので、近隣の物件との差別化になります。

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